高血圧治療ガイドラインとは、日本高血圧学会による高血圧に関する詳細なレポートです。血圧の値の種類や分類、適正な血圧の範囲、投薬・治療方法などが記されており、初版が2000年発行、現在は2009年改訂版が出ています。このガイドラインは高血圧の人自身、そして医療に携わる人がより高血圧を深く理解し、治療に役立てて行く事を目的として作成されました。
高血圧治療ガイドラインでは、血圧の値を「リスクのない層」「要観察層」「薬投与」の3つに分類しています。要観察層とは、場合によっては治療が必要と考えられるグループです。この分類がはっきりした事で、降圧剤の乱用をさけることができます。
ガイドラインの中では、家庭での血圧測定も勧められています。普段から測定しておけば、自分の平均的な血圧や、どんなときに変化があるのかを掴めるので、自己管理につながるという考え方です。
また、高血圧のうち原因が分かるものに関しては治療法が記されているので、ケースに応じた対応が可能とされています。
このようなガイドラインができた事は高血圧への関心を促すので非常に良い試みなのですが、日本人の高血圧の実に95%が原因不明なので、上記のようなケースに当てはまる人は稀です。また、最近の研究では塩分を取って血圧が上昇するのは日本人のたった2割だけだという事も明らかになっていますが、ガイドラインでは基本的に塩分を減らす事を勧め、治療の基本は降圧剤の投薬治療です。血圧の3つの層が「リスクが無い/要観察/薬投与」に分かれているのを見てもそれは明らかです。
このガイドラインは詳細なレポートでありながら、日本人の高血圧のごくわずかなケースにしか対応していないと言う見方もあります。なぜなら、提示されている治療法があくまで対症療法にすぎないからです。
高血圧は放置しておくと心臓や脳の病気、合併症などを起こす危険があります。医師の指導のもと治療してもあまり効果が無い場合、原因そのものに着目して症状の改善を目指す東洋医学に切り替えてみるのも一つの方法です。



